誕生花の花束(アイテム)
 

6月22日の誕生花:マトリカリア
花言葉:楽しむ

別名フィーバーフューともワイルドカモミールとも呼ばれる可憐な花。
5月から6月末までが見頃。
ハーブとしては消化をよくしたり頭痛に効くのでハーブティーとして飲まれたりもします。
(葉っぱも食べれない事もないですが、苦くて好き好きする味です……)

 

誕生日のジンクス
 

誕生日にプレゼントするもの。
多岐川の場合、いつも二つ用意する事にしていた。
一つ。形の残るもの。
これは、ただ純粋に、相手が好きなもの、欲しいものをプレゼントしよう。
相手が喜ぶ顔が見たいから、張り切って準備に奔走するのである。
そしてもう一つ。
形の残らないもの。
いつも、必ず一つ、消えるものをプレゼントする。
これは、仲良くなればなるほど、プレゼントは残らないものになっていくのである。

「何故? 残った方が記念になるのに」

当然誰かに指摘された。

「そのためにあえて残らないものをあげるんだよ」

多岐川はやんわりと言った。

「大事な人とは、来年も一緒に過ごしたいから。
だから、あえて残らないものを渡すの。
そしたら、来年も一緒に過ごして、残らないものを渡そうとする事ができるでしょう?」

多岐川がのんびりと言った。


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ある日多岐川は花屋が閉まると言う話を聞いた。

「まだお花そんなに買った事ないのに残念だなあ……」

そう思いながら最後に何か花を買おうかなあと、弊店間際の花屋に花を見に出かけた時だった。
閉店間際と言うだけあって、花を買おうとするカップルや女性がたくさん訪れる中。
多岐川は花をあれやこれやと見て回り、ある一角で足を止めた。

「ふわあ……」

そこの一角で、白くて小さい花が咲いていた。

「この花の名前何ですか?」
「ああ。これはマトリカリアですよ」
「マトリカリア?」
「カモミールの一種ですねえ。最近はハーブとして人気な花ですが……」
「マトリカリア……」

聞いた事あるなあと思って少し考え、思い出した。
小カトーの誕生日に何をあげようかなと考えて、誕生日の事を色々調べていたのだ。

「ショウ君の誕生日は、6月22日。誕生花、マトリカリア……変わった名前だなあ」

そう調べて覚えていたのだ。

「お花屋さん閉まりますけど、この花6月に届けてもらうとかはできますか?」
「できますよー」

そう店長さんの言葉にほっとした。

「すみません、この花下さい。届けるのは……」


/*/


「〜♪ 〜♪ 〜♪」

多岐川は機嫌よく歌を歌っていた。
本日小カトーの誕生日。
小カトーが少し出かける間に誕生日を祝う用意をしていた。

「すみませんー宅配便ですー」
「はーい」

宅配便で届いたのは、真っ白な花束だった。

「うわー、マトリカリア……」

それをいそいそ水切りし、花瓶に生けた。
それをちゃぶ台の真ん中に飾るだけで、狭くて小さな家でもぱっと華やいだ雰囲気になった。

「ただいまー」
「ショウ君、お帰りなさいー」

帰ってきた小カトーをにこにこと笑いながら迎えに行く。

「誕生日おめでとう」

ささやかな誕生会が始まった。

 

データ

L:誕生花の花束 = {
t:名称 = 誕生花の花束(アイテム)
t:要点 = 大きな,花束,祝う人
t:周辺環境 = 誕生日を迎える相手
t:評価 = なし
t:特殊 = {
*誕生花の花束のアイテムカテゴリ = 消費型アイテムとして扱う。
*誕生花の花束の効果1 = 贈る相手の誕生花で出来た花束とみなす。
*誕生花の花束の効果2 = 誕生日を迎える人にしか贈ることはできない。
*誕生花の花束の効果3 = 誕生日を祝う特別なイベントが発生する。
*誕生花の花束の効果4 = 1回使用した後は上記特殊のみが消滅し、花束自体は残る。

t:→次のアイドレス = 来年も一緒に(絶技)

 

スタッフリスト

文章・イラスト:多岐川佑華
ライン:素材屋 flower&clover

 

 

 

 

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